登録販売者試験の難易度は?
合格率は?
とお悩みの人はこちらをご覧ください。登録販売者試験の合格率を都道府県別にご紹介。
受験者データや合格ラインなど、登録販売者試験についてわかりやすくご紹介します。
登録販売者資格試験について「難しそう」というイメージを持っている人は多いかもしれません。
平成26年(2014年度)までは、学歴や実務経験などの受験資格が必要だったため、専門の人が取得する資格と考えていた人もいるでしょう。
しかし、現在は受験資格の条件がなくなり、誰でも受験できるようになり、出題範囲をきちんと押さえて学べば、合格は決して難しくなくなりました。
出題範囲を理解していれば決して難しくない
登録販売者試験に合格するためのコツは、出題範囲を理解し、その内容を重点的に勉強することです。
なぜなら、地域によって試験内容は違うものの、厚生労働省が作成した「試験問題の作成に関する手引き」に沿った内容が出題されるからです。
つまり、この内容を繰り返し学び、模擬問題を解けるようになれば、合格する可能性は高くなります。
登録販売者試験の出題範囲
登録販売者試験のベースとなる、厚生労働省の「試験問題の作成に関する手引き」は一般に公開されています。
出題範囲は
1項目目は「医薬品に共通する特性と基本的な知識」
2項目目は「人体の働きと医薬品」
3項目目は「主な医薬品とその作用」
4項目目は「薬事関連法規・制度」
5項目目は「医薬品の適正使用・安全対策」となっています。
これらの内容は医薬品全般に関する基本的な知識です。
登録販売者が扱うのはドラッグストアなどで市販されている「一般医薬品」の第2類医薬品と第3類医薬品のみです。
安全上特に注意が必要な第1類医薬品は扱えません。
しかし、医薬品全般に関してお客様から問い合わせをうけることもあります。
その際に正しい回答ができるように、登録販売者として基本的な知識を網羅していることが必要です。
登録販売者試験の合格ライン
登録販売者試験に合格するには、まず、全問題の70%以上の正答が必要です。
問題数は1問1点で120問なので、84問以上の正答が求められます。
さらに、先述した5項目の出題分野すべてで35%以上、都道府県によっては40%以上の正答が必要です。
試験の難易度自体は年度によってほぼ変わりません。
全国平均の合格率は少しずつ下がっていますが、これは未経験者や勉強不足の受験者が増えたためだと推測できます。
2013年の受験者2万8527人に対して2019年の受験者数は6万5288人と、2倍以上になっているからです。
登録販売者試験の合格率の推移
登録販売者試験の全国平均の合格率は44.2%となっています。
2012~2021年の受験者数・合格者数・合格率推移は以下のとおりです。
2012~2021年度の登録販売者受験者データ
試験実施年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2021年度 | 6万1070人 | 3万82人 | 49.3% |
2020年度 | 5万2959人 | 2万1953人 | 41.5% |
2019年度 | 6万5288人 | 2万8328人 | 43.4% |
2018年度 | 6万5500人 | 2万7022人 | 41.3% |
2017年度 | 6万1126人 | 2万6606人 | 43.5% |
2016年度 | 5万3369人 | 2万3330人 | 43.7% |
2015年度 | 4万9864人 | 2万2901人 | 45.9% |
2014年度 | 3万1362人 | 1万3627人 | 43.5% |
2013年度 | 2万8527人 | 1万3381人 | 46.9% |
2012年度 | 2万8050人 | 1万2261人 | 43.7% |
都道府県別合格率
2021年度の登録販売者試験の都道府県別合格率は以下のようになっています。
登録販売者試験は都道府県ごとに実施されるので、問題も都道府県によって異なることから、合格率にばらつきがでます。
2021年度 登録販売者試験実施状況
都道府県名 | 受験者数(名) | 合格者数(名) | 合格率 |
---|---|---|---|
北海道 | 2,236 | 948 | 42.4% |
青森県 | 808 | 318 | 39.4% |
岩手県 | 954 | 394 | 41.3% |
宮城県 | 1,749 | 759 | 43.4% |
秋田県 | 560 | 183 | 32.7% |
山形県 | 533 | 205 | 38.5% |
福島県 | 932 | 330 | 35.4% |
茨城県 | 1,344 | 642 | 47.8% |
栃木県 | 981 | 420 | 42.8% |
群馬県 | 1,405 | 715 | 50.9% |
埼玉県 | 2,886 | 1,178 | 40.8% |
千葉県 | 3,025 | 1,251 | 41.4% |
東京都 | 4,888 | 2,112 | 43.2% |
神奈川県 | 3,311 | 1,615 | 48.8% |
新潟県 | 956 | 442 | 46.2% |
山梨県 | 346 | 154 | 44.5% |
長野県 | 1,372 | 632 | 46.1% |
富山県 | 718 | 383 | 53.3% |
石川県 | 926 | 481 | 51.9% |
福井県 | 578 | 282 | 48.8% |
岐阜県 | 1,287 | 682 | 53.0% |
静岡県 | 1,607 | 916 | 57.0% |
愛知県 | 3,519 | 2,078 | 59.1% |
三重県 | 759 | 396 | 52.2% |
奈良県 | 657 | 321 | 48.9% |
鳥取県 | 285 | 172 | 60.4% |
島根県 | 338 | 194 | 57.4% |
岡山県 | 1,064 | 691 | 64.9% |
広島県 | 1,333 | 889 | 66.7% |
山口県 | 666 | 458 | 68.8% |
香川県 | 624 | 397 | 63.6% |
愛媛県 | 840 | 543 | 64.6% |
高知県 | 441 | 231 | 52.4% |
福岡県 | 2,891 | 1,405 | 48.6% |
佐賀県 | 378 | 149 | 39.4% |
長崎県 | 705 | 310 | 44.0% |
熊本県 | 924 | 406 | 43.9% |
大分県 | 647 | 281 | 43.4% |
宮崎県 | 503 | 216 | 42.9% |
鹿児島県 | 929 | 326 | 35.1% |
沖縄県 | 763 | 282 | 37.0% |
関西広域連合 | 9,402 | 5,295 | 56.3% |
年 度 計 | 61,070 | 30,082 | 49.3% |
合格率が高いのは北海道・東北、合格率が低いのは四国
登録販売者試験は各都道府県で実施され、試験内容が異なります。
試験日が違うため、複数の都道府県で受験することも可能です。
厚生労働省では難易度を全国で統一するために「試験問題の作成に関する手引き」を作成しています。
しかし、北海道、東北地方が合格率の上位にランクインすることが多いなど、特定の地域の合格率が高いのは確かです。
たとえば、北海道、東北地方における2015~2018年の合格率は50%を超えており、全国平均より5~10%程度高いといえます。逆に、2015~2018年の合格率が32.1%の四国など、平均より低い地域もあります。
複数県で受験することもできるので、合格率が高い近隣の都道府県を狙って受験する人もいらっしゃいます。