登録販売者 短文を丸暗記 第1章-3 適切な医薬品選択と受診勧奨

登録販売者 短文を丸暗記 第1章-3 適切な医薬品選択と受診勧奨

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第1章-3 適切な医薬品選択と受診勧奨

1.一般用医薬品は、その効能および効果において人体に対する作用が著しくない医薬品である。

2.一般用医薬品は、薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用されることが目的とされている。

3.一般用医薬品の役割として、軽度な疾病に伴う症状の改善、症状発現の予防である。生活習慣病などの疾病に伴う「症状の改善」ではない。

4.セルフメディケーションの主役は、一般の生活者である。登録販売者においては、常に科学的な根拠に基づいた正確な情報提供を行い、セルフメディケーションを適切に支援していくことが期待されている。

5.セルフメディケーションを適切に支援するため、情報提供は必ずしも医薬品の販売に結びつけるものではなく、受診勧奨したり、医薬品の使用によらない対処を勧めることが適切な場合がある。

6.一般用医薬品で対処可能な範囲は、医薬品を使用する人によって変わってくるものである。例えば乳幼児や妊婦などでは、通常の成人の場合に比べ、一般用医薬品で対処可能な範囲は限られる。

7.登録販売者は、医薬品を販売する際には、何のためにその医薬品を購入しようとしているかについて、購入者から確認すべきである。これは、一般用医薬品を適正に使用するためである。

8.医薬品の販売などに従事する専門家においては、その医薬品がすぐに使用される状況にあるか、把握に努めることが望ましい。すぐに医薬品を使用する状況にない場合には、実際に使用する際に、販売時になされた情報提供の内容を思い起こしながら、改めて添付文書などに目を通すよう促すことが重要である。

解熱・鎮痛・消炎のおくすりの話 その1

解熱・鎮痛・消炎のおくすりの話 その1

自宅のくすり箱の中に解熱薬や湿布薬が入っている人は多いでしょう。我慢できない痛みや急な発熱に備えて、一つ常備してあると安心ですよね。今回は身近な薬のひとつである解熱・消炎・鎮痛の薬についてお話します。

痛みについて

ところで、痛みって?

日常私たちが感じる「痛み」には、手を切った時や足を打った時などに感じる痛み、頭痛、歯痛、腹痛などさまざまな「痛み」があります。これらの痛みの主な原因は『プロスタグランジン』という物質の産生です。
プロスタグランジンは体の中の様々な生理機能を調節する物質の一種で、血圧の調整や胃腸機能の調整、分娩誘発など様々な働きをしています。例えば、手を切った時にはその傷ついた部位でシクロオキシゲナーゼという酵素の働きによってプロスタグランジンが作られます。ここで作られたプロスタグランジンはそこから侵入した病原体などが全身へ拡大しないように炎症反応を起こす作用があり、それによって痛み、熱、腫れなどの症状を引き起こします。痛みは電気信号に変わり、知覚神経という神経を通って脳に伝わります。そして脳で痛みとして認識され「痛い」という感覚が生じます。プロスタグランジンには痛みを感じやすくする働きもあります。他にも、月経時には不要となった子宮内膜を押し出すためにプロスタグランジンが働き、子宮の筋肉を収縮させます。これによって月経痛が起こります。

発熱について

ところで、発熱って?

人間の体温は脳の視床下部というところにある体温調節中枢によって維持・調節されています。日常みられる発熱の主な原因はウイルスや細菌などの感染です。これらに感染すると体の免疫システムが作動し『プロスタグランジン』が産生されます。このプロスタグランジンが体温調節中枢に影響を及ぼし、体温の設定を高めにセットするため体温が上昇します。この発熱は熱に弱いウイルスや細菌の増殖を抑え、それに打ち勝つために白血球の働きを高める体の防御反応の一つです。そのため安易に熱を下げることは良くありません。まずは安静にして、熱を逃がすこと、水分を補給することが大切です。一般に熱が高めでも元気がある場合には解熱剤を使用する必要はありませんが、高熱状態が続くことで脱水になったり体力が著しく消耗する場合には速やかに解熱させる必要があります。解熱鎮痛薬の服用の他に、首のまわりや脇の下、足の付け根を冷やす事も効果的です。子供の場合、解熱剤の使用の目安は38.5以上の時です。

解熱鎮痛薬について

主な解熱鎮痛薬には痛みや発熱の原因であるプロスタグランジンの産生を抑える作用のものと痛みの伝わりを抑える作用のものがあります。痛みが我慢できなくなってから鎮痛剤を飲む人も多いのですが、薬が効くまでには一定の時間がかかりますので、痛みが強まる前に服用する方が効果的です。

一般に解熱鎮痛薬には3つの種類があります。

非ステロイド性抗炎症薬:イブプロフェン、アスピリン、エテンザミド、ロキソプロフェンナトリウムなど

体内のシクロオキシゲナーゼという酵素の働きを止めてプロスタグランジンを作らせないようにすることで痛みを鎮めたり、熱を下げます。またノドの痛みや筋肉痛、関節炎などの炎症を抑えるのにもよく効きます。しかしプロスタグランジンには胃を守る働きもありますので、プロスタグランジンが作られないと胃が荒れてしまうことがあります。空腹時の服用は避け、食後すぐに服用し、長期間服用しないようにしてください。2011年1月には医療用医薬品のロキソプロフェンナトリウムが薬局で買えるようになりました。ロキソプロフェンナトリウムは痛みに早く効き、胃への負担の少ないプロドラッグです。プロドラッグとは成分が体の中に吸収されてから活性型に変化して効果を現わすお薬のことです。

非ピリン系解熱鎮痛薬:アセトアミノフェン  

痛みの伝わりを抑えることで痛みを鎮めたり、体温調節中枢に作用して高めにセットされた体温の設定を下げることで熱を下げる作用があります。胃の中のプロスタグランジンに関与しないので胃腸への負担が少なく、子供用の解熱鎮痛薬としても使われます。安全性の高い薬ですが、多量に飲みすぎると胃や肝臓を痛めることがありますので用法用量を守って服用してください。

ピリン系解熱鎮痛薬:イソプロピルアンチピリン  

非ステロイド性抗炎症薬と同じようにプロスタグランジンが体内で産生されるのを抑える薬です。痛みをしずめたり、熱を下げたりする作用は比較的強いのですが、炎症を抑える作用は弱いのが特徴です。市販の薬では他の解熱鎮痛成分と配合されています。副作用として、発疹(ピリン疹)などを起こすことがありますので注意が必要です。

市販の解熱鎮痛薬には鎮痛成分の他に、ブロムワレリル尿素や無水カフェインなどを組み合わせている物があります。ブロムワレリル尿素には頭痛に伴うイライラや緊張を鎮める効果があり、無水カフェインには中枢神経を刺激して疲労を緩和したり、眠気を抑える効果があります。また無水カフェインには同時に脳血管に作用して血管を収縮させて痛みを抑える作用もあります。痛みの感じ方が人それぞれ違うように、鎮痛薬の効果も人によって異なります。ご自分に合った鎮痛薬を選ぶと良いでしょう。

解熱鎮痛薬の注意点

解熱鎮痛薬の服用には注意したい点がいくつかあります。まず15歳未満の子どもでは使用できない薬があります。特に水痘、インフルエンザ等のウイルス性の病気の場合、重篤な副作用が報告されているため服用を禁止されている薬もありますので、インフルエンザなどの感染が疑われる場合には市販の薬を飲む前にすぐに受診してください。子どもの場合は子ども用の解熱鎮痛薬を選ぶようにしましょう。喘息の持病のある人は発作が誘発されることがあります。また糖尿病の薬を飲んでいる方は、解熱鎮痛薬を一緒に服用すると血糖値が下がり過ぎたりすることがあります。喘息や糖尿病の持病のある人は注意が必要です。

市販の解熱鎮痛薬は、痛みの原因を治すのではなく痛みを感じにくくする薬です。対症療法ですので、痛みの原因そのものを治すことはできません。また長く飲み続けることで胃を荒らしたり、肝臓、腎臓を傷めてしまうことがあります。安易な長期服用は止め、痛みが続く場合には早めに受診しましょう。

子どもは大人より体温が高い?

体温には深部体温と表面体温があります。深部体温は環境温度に影響されない身体深部の温度で、子どもも大人も38℃前後なのですが、その深部体温が組織や皮膚などを通るうちに低くなり表面体温となります。子どもは大人に比べて皮膚が薄いので表面温は37℃前後になりますが、皮膚が厚くなるに従って低くなり大人では36.5℃前後になります。また子どもは体重の割に表面積が大きいので、暑い環境下では熱を取り込みやすく、汗腺が未発達で小さいので汗の代わりに皮膚から熱を放散して体温調節を行うので表面の温度が高くなりやすいといわれています。衣服を着せ過ぎたりするだけでも熱が上がることがありますので、注意しましょう。

のどの痛み

風邪の典型的な症状の一つにのどの痛みがあります。これは主にのどの粘膜が炎症を起こしたり、頸部リンパ節が腫れている状態です。のどは空気や食べ物の通り道であると同時に、外部から侵入してくる病原体と接触する最前線でもあります。そのため、環境、気候の変化やからだの疲れなどでのどの粘膜の抵抗力が落ちると、すぐに細菌などの感染を起こしてしまうことになります。このようなのどの痛みには解熱鎮痛薬やトラネキサム酸などの消炎成分を含む物が良いでしょう。トラネキサム酸はアレルギーや炎症反応にかかわるプラスミンという酵素を抑えることで、喉の炎症を和らげます。また漢方薬では、炎症を鎮めるキキョウと痛みを和らげるカンゾウを組み合わせた桔梗湯や、消炎作用のあるキンギンカやレンギョウ、炎症を鎮めるキキョウ、ゴボウシなどを配合している銀翹解毒散などがあります。 その他、スプレー剤やトローチも有用です。喉の痛みに使われるスプレー剤やトローチには殺菌成分であるセチルピリジニウム塩化物や、炎症を抑える作用のアズレンスルホン酸ナトリウムなどが配合されています。メントール配合のものは清涼感があってすっきりします。

整腸の勧め 便秘・下痢対策から風邪・発がん予防まで

整腸の勧め 便秘・下痢対策から風邪・発がん予防まで

最近、腸が健康な人は風邪を引かないというような話をよく耳にしませんか?
これは本当の話で、腸と免疫はとても密接な関係にあるのです。

食べ物中の栄養素の吸収は腸で行われます。私たちは食べ物と一緒に細菌・ウィルス・化学物質などの有害物質も一緒に摂りこんでしまいますので、腸では栄養素と一緒にこれらの有害物質を吸収してしまわないために仕分け作業をしなくてはなりません。
その仕分け作業を担うのがどこよりも腸に多く存在するリンパ球などの免疫細胞です。
有害物質は腸の免疫細胞によって識別され、攻撃されて便として体外に排出されます。また、誰でも1日に1000~3000個のがん細胞が発生しますがその多くは腸内で発生すると言われています。
腸の免疫細胞はこのがん細胞も攻撃、排除してくれていますので健康を守るためには腸の免疫システムを順調に働かせることはとても重要なことと言えます。
腸内の環境を整えたことで、今まで悩んでいた便秘がウソのように治ったという話もよく耳にします。 慢性的なお腹のトラブルに悩んでいる人、風邪を引きやすいという人は腸内環境を整えることにトライしてみませんか?

腸内の環境を整えるには腸内細菌のバランスを整えてあげることが重要です。

腸内には約500種類、100兆個の腸内細菌が住みついており、乳酸菌やビフィズス菌を代表とする善玉菌と、大腸菌などの悪玉菌に分けられます。
善玉菌は他にも体にとって必要なビタミンの合成や腸の運動の促進など様々な役割を担う大切な菌です。逆に悪玉菌は腸内腐敗の原因を作り、発がん物質などの有害物質を作り出してしまうこともあります。また、腸内には普段は善玉側にいても腸内の環境の変化で悪玉に変化する日和見菌と呼ばれる菌も存在します。
健康な腸内では善玉菌が優位にあって悪玉菌の繁殖を抑えているのですが、加齢、食事、ストレスなどの影響でバランスが崩れると悪玉菌が増えて免疫がうまく働かないばかりでなく下痢、便秘、肌荒れなどの不調を引き起こします。

善玉菌の代表である乳酸菌とビフィズス菌についてお話しします。

乳酸菌はヨーグルト、味噌、醤油、漬物、チーズなどの発酵食品に多く含まれますが、ビフィズス菌はヨーグルト以外の食品にはほとんど含まれません。
乳酸菌は時間が経つと排出されてしまうのに対し、ビフィズス菌はもともと大腸に住み着いている菌で、その数は乳酸菌をはるかに上回ります。つまり、腸内の善玉菌の主役はビフィズス菌ということになります。
乳酸菌もビフィズス菌も“乳酸”や“酢酸”と呼ばれる酸を作り出します。この酸が腸内環境を悪玉菌の住みにくい酸性に傾けてくれるのです。

発酵食品は古くから私達の生活に取り入れられて来ましたが、食品中の乳酸菌のほとんどが腸に届く前に胃酸によって死滅してしまうことが判明し、その後生きたまま腸に届く菌の開発が進みました。
発酵食品をよく食べているのにお腹の調子が良くないという場合は乳酸菌が腸にたどり着いていない可能性がありますので、生きたまま届くタイプのサプリメントや薬を試してはいかがでしょうか?また、ビフィズス菌はもともと定住している菌を減らさない、増やすようにしてあげるのが良いと思います。
残念なことに、加齢とともにビフィズス菌は減少し、代わりに悪玉菌が増えてしまいます。60歳を過ぎると若年では検出されないウェルシュ菌などの悪玉菌が急激に増えるというデータもあります。
ビフィズス菌を守って年齢に負けない健康な腸を保ちましょう。

ビフィズス菌はオリゴ糖や食物繊維をエサにして増えますので普段の食事に食物繊維の豊富な食品を多く取り入れるようにしましょう。

オリゴ糖は未消化のまま大腸にたどり着き、大腸でビフィズス菌のエサとなってもともといたビフィズス菌をどんどん増やしてくれます。 ほんのりとした甘みの糖でカロリーも砂糖に比べ半分以下ですし、血糖値を上げることもありませんので毎日摂取しても安心です。 コーヒー、お茶、ヨーグルトなどに混ぜると摂取しやすいと思います。

登録販売者・薬剤師の一言
空腹時の胃は胃酸の影響でpHが1〜2ととても強い酸性になっています。 生きたまま腸に届く乳酸菌製剤でも、空腹時に飲むと強い酸にやられて死滅してしまいますので、乳酸菌やビフィズス菌の製剤を飲む場合は食後に飲むようにしてください。 また、乳酸菌は熱にも弱いので熱いお湯やお茶で飲むことも避けてくださいね。

便秘

便秘

便秘の原因
便秘の原因は多岐に渡ります。食生活の変化やダイエットによる食事や水分摂取量の減少、また、女性ホルモンの影響による妊娠中や 月経前の便秘、睡眠不足やストレスによる自律神経の乱れ、抗精神病薬や抗うつ薬、利尿剤などの薬の副作用などが挙げられます。 また、ひとことで便秘と言っても腸の状態によって「弛緩性便秘」「直腸性便秘」「痙攣性便秘」の3つのタイプに分けられます。

弛緩性便秘

弛緩性便秘は高齢者や出産後の女性に多く、腹筋力の低下などで腸の便を送り出す力が弱まることが原因です。お腹が張る、排便後に残便感が残る、食欲が低下するなどといった症状が出ます。

直腸性便秘

直腸性便秘は便意を感じてもよくトイレを我慢してしまう人に多いと言われています。我慢しているうちに便が直腸に到達しても便意を感じにくくなり、便が長く停滞するので硬い便になります。

痙攣性便秘

痙攣性便秘は睡眠不足やストレス状態が続いている人に多い便秘です。ストレスが自律神経のバランスを崩し、腸の運動が活発になり過ぎて痙攣状態になり、便が通過し難くなります。強い便意を感じてもなかなか出すことができず、コロコロとした硬い便が出ます。

便秘薬に頼り切ってしまうのも良くありませんが、便秘が長引くと肌トラブルや不眠・イライラなどの別のトラブルを招くこともあります。また硬い便を出そうとして痔になることもよくありますので薬を使ったコントロールも必要です。便秘薬も薬によって作用の仕方が異なりますので特徴を知ってご自分に合いそうな薬を選んでみてください。

便秘薬の選び方

塩類下剤(酸化マグネシウム・硫酸マグネシウムなど)

飲むと腸内に薬が留まり腸の中に水分を引きこんで便を軟らかくします。習慣性もほとんどなく、お腹が痛くなることもありません。薬の量を調節することで便の硬さをコントロールできるので、初めて便秘薬を使用する人、痙攣性便秘の人はこのタイプが良いと思います。腸内の水分を利用して便を軟らかくしますので、水分を多めに摂るとより効果的です。ただし、心臓疾患のある人や腎臓に障害のある人は使用できないことがありますので薬剤師に相談してください。

膨張性下剤(プランタゴ・オバタ)

オオバコ科の植物の種子を精製したもので、主成分は食物繊維です。水を含むと30~40倍に膨らむ性質があるので大腸内の水分を吸収して膨張し、便の量を増やすことによって腸を刺激します。弛緩性便秘の人、初めて便秘薬を使用する人にお勧めします。痙攣性便秘の場合は便が膨張して余計に通過し難くなり不向きです。水を含んで膨張するので必ず多めの水で飲んでください。生理的に近い排便が得られ、副作用もほとんどありませんが稀に強い腹部膨満感が現れる場合があります。

刺激性下剤(センナ・センノシド・アロエ・ダイオウ・ビサコジル)

飲んでから6~8時間後に大腸に到達し、大腸粘膜を刺激して排便を促します。寝る前に飲むと、翌朝の腸が活動を始める頃に便意を催します。作用が強いので頑固な便秘の人にお勧めしますが、習慣性があるため長期間の連用は避けましょう。このタイプの薬は腸で溶けて効くようにコーティングされている薬が多く、胃の中に食べ物が残っている食後に飲むと腸に届く前にコーティングがはがれて効き目が弱くなってしまうことがあります。パッケージに書いてある用法の時間通りに飲んでくださいね。また、痙攣性便秘の人が服用すると大腸への刺激が腸の痙攣を悪化させてしまい、お腹は痛いのに便は出ないという状態になる可能性があります。痙攣性便秘かな?と思われる人は便を軟らかくする塩類下剤が適していますが、効かない場合は精神安定剤等でストレスを取り除いた方が良い場合もありますので医師の診断を受けてください。

刺激性下剤(ピコスルファートナトリウム)

ピコスルファートナトリウムも大腸を刺激して運動を促進させる薬ですが、効き目が穏やかで効き過ぎてもお腹が痛くなりにくい薬です。習慣性も少なく、癖になりにくいと言われています。大腸に存在する細菌によって分解された後に効果を現わしますので 食後に飲んでも効果が弱まることはありません。やや強めの便秘で、便秘薬を初めて飲む人にお勧めします。

浣腸(グリセリン)

浣腸は硬い便が直腸につまっていて、便意があるのになかなか出ない場合や残便感のある場合に便利です。

肛門から注入するとグリセリンが肛門や直腸を刺激して排便を促します。速効性があるので急な便秘の時や排便時間をコントロールしたい時にも使えます。薬液を肛門から注入し、注入後最低でも便意が強まるまで(3~10分)我慢してから排便します。赤ちゃんからお年寄りまで使える安全な薬ですが、常用すると“慣れ”が生じてしまいますので、常用は避けてください。

坐薬

肛門内に挿入すると体温で坐薬中の薬効成分が溶け出して大腸を刺激します。なかには下剤成分を含有せず、溶ける際に炭酸ガスを発生し、そのガスが直腸を刺激するものもあります。いずれも挿入後3~30分後に排便を促すのですぐに出したい時に便利です。便意を感じてすぐにトイレに行くと坐薬だけが出てしまうことがありますので、便意が強まるまでしばらく我慢してください。

坐薬の挿入が難しい場合は表面に水やベビーオイルを塗るか、清潔な指で先端部分を触って少しだけ溶かすとスベリが良くなって楽に挿入できます。すぐに出したいが浣腸には抵抗があるという人に人気があるようですが、こちらも“慣れ”が生じないよう常用は避けてください。

赤ちゃんの便秘に
離乳食のスタートによって母乳やミルクの量が減り、水分量が不足することで便秘になる赤ちゃんがいます。離乳食スタート前でも、飲む量が減ったり運動量が少ないと便秘になることがあります。 赤ちゃんの便秘が心配なお母さんは麦芽糖を試してみてはいかがでしょうか?麦芽糖は大腸内で発酵し、発酵成分が腸の動きを活発にするとともに便を軟らかくしてくれます。麦芽糖は砂糖と違って虫歯の原因菌が好まない糖ですので虫歯になる心配も少なく安心です。 甘みのある成分ですが、少し癖があるのでそのままで飲んでくれない赤ちゃんにはお湯や麦茶で薄めて飲ませてあげると良いでしょう。

お腹の張りに
腸内のガスは誰でも発生するものですが、便秘の時は腸内で異常発酵が起きてガスがより発生しやすくなります。発生したガスは停滞している便によって出口を塞がれお腹に溜まってしまいます。ガスが溜まっているのに排出できないと、お腹が張りコポコポと鳴ったり腹痛が起きることもあります。こんな時は溜まったガス溜まりを分解してくれる薬が良いでしょう。ガスを排出させる薬は大きなガス溜まりをつぶして排出しやすくする薬です。

登録販売者1章の3 覚えておきたい重要項目

登録販売者1章の3 覚えておきたい重要項目

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登録販売者 短文を丸暗記 第1章-2-2 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

登録販売者 短文を丸暗記 第1章-2-2 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

登録販売者 重要事項を短文で暗記しましょう。
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暗記より3回繰り返し!
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第1章-2-2 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

1.小児は身体の大きさに対して比較的腸が長いため、服用した医薬品の吸収率が相対的に高い。

2.小児は血液脳関門が未発達であるため、大人に比べて医薬品成分が脳に達しやすく、中枢神経系に影響を与える医薬品で副作用を起こしやすい。

3.小児は大人に比べて肝臓や腎臓の機能が未発達であるため、医薬品成分の代謝・排泄に時間がかかる。

4.5歳未満の幼児に使用される錠剤では、服用時に喉につかえやすいので、注意するよう添付文書に記載されている。医薬品が喉につかえ苦しむ体験をすると、服用に対する拒否意識を乳幼児に生じさせることがあるためである。

5.乳児においては、基本的には医師の診療を受けることが優先され、一般用医薬品による対処は最小限にとどめることが望ましい。

6.医薬品の「使用上の注意」において、高齢者という場合には、おおよその目安として65歳以上を指す。

7.一般に、高齢者は生理機能が衰えつつあり、特に肝臓や腎臓の機能が低下している場合には、副作用を生じるリスクが高まる。

8.高齢者の場合、基礎体力や生理機能の衰えの度合いは個人差が大きく、年齢のみから一概にどの程度リスクが増大しているかを判断することは難しい。

9.妊婦が使用する医薬品については、その成分の胎児 への移行性が未解明のことが多い。血液-胎盤関門によって、どの程度、医薬品成分の胎児への移行が防御されるかは未解明のことも多い。

10.一般用医薬品において、妊婦の使用については「相談すること」としているものが多い。これは多くの場合、妊婦が医薬品を使用した場合における安全性に関する評価が困難であるためである。

11.ビタミンA含有製剤は、妊娠前後の使用により胎児に先天異常を起こすおそれがある。妊娠前後の一定期間に通常の用量を超えてビタミンAを摂取すると、胎児に先天異常を起こす危険性が高まるとされている。

12.便秘薬の配合成分やその用量によっては、妊婦に流産や早産を誘発するおそれがあるものがある。

13.プラセボ効果とは、医薬品を使用したとき、結果的または偶発的に薬理作用によらない作用を生じることをいう。

14.医薬品の配合成分には、高温や多湿、光(紫外線)によって品質の劣化(変質・変敗)を起こしやすいものが多い。

15.医薬品は、適切な保管・陳列がなされたとしても、経時変化による品質の劣化は避けられない。

16.使用期限は、未開封状態で保管された場合に、品質が保持される期限である。液剤などでは、いったん開封されると、記載されている期日まで品質が保証されない場合がある。

良い歯の習慣

良い歯の習慣

誰もが美味しい食べ物を目の前にすると、自然と笑顔になります。そして食べ物を口に入れ、ゆっくり噛みながらその美味しさを実感できれば、これほどの「口福」はありません。そのためにも、いい歯の習慣を続けましょう。

よく噛むためのコツ

食事を楽しみながら噛む回数を増やすコツとは

調理のとき

1.噛みごたえのある食材を選びます。

豆腐のような柔らかいものは、噛まなくてもスッと飲み込むことができます。

噛む回数を増やすには根菜類などの硬い食材、コンニャクなどの弾力のある食材を取り入れましょう。

2.複数の食材を組み合わせます。

里芋だけの煮よりも筑前煮、白飯よりも混ぜご販というように、複数の食材を組み合わせると食感や味に変化が出るため、噛む回数が自然にアップ。食材豊富な事がおすすめです。

3.食材を大きめに切る

同じキュウリでも千切りにしたものよりも乱切りにしてサイズを大きくしたもののほうが噛む回数が増えます。肉なら厚切りにするなど、食材を大きめに切りましょう。

.4.加熱時間を調節します。

野菜は加熱時間が長くなるほど柔らかくなります。生で食べられる野菜を取り入れたり、加熱時間を短くして歯ごたえを残したりするのがおすすめです。

食べるとき

6.一口の量を少なくする

同じ量の料理でも、一口の量を自由にしに場合と少なくした場合とでは、噛む回数、噛んでいる時間ともに、一口の量を少なくしたほうが多かったという研究結果が出ています。

7.飲み込んでから次の食へ物を口に入れましょう

飲み込む前に次の食べ物を口に入れると、先にロにした食べ物を十分に咀嚼しないまま飲み込むことに。この食べ方だと早食いになり、噛む回数が減るだけでなく、肥満の原因にも。

8.飲み物で流し込まない

食事中にお茶などの飮の物を口にすると、ロの中の良べ物は飲み物で流し込まれてしまうため、しっかり噛まなくなります。汁もの以外の水分は食後にとるようにしましょう。

9.「ながら食べ」をしない

テレビやスマートフォンなどを見ながら食事をすると、食べること以外に意識が向かい、気がつかないうちに次々と食べ物を口の中に入れてしまいがちになり、噛む回数が減ってしまいます。

誤嚥に注意

高齢者の肺炎の多くは誤嚥によるものです。誤嚥とは食べ約や唾液が誤って肺に流れ込んでしまうことです。よく噛んでゆっくり食べることは誤嚥防止につながります:.

登録販売者 短文を丸暗記 第1章-2-1 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

登録販売者 短文を丸暗記 第1章-2-1 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

登録販売者 重要事項を短文で暗記しましょう。
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第1章-2-1 医薬品の効き目や安全性に影響を与える要因

1.WHOによれば、医薬品の副作用とは、「疾病の予防、診断、治療のため、又は身体の機能を正常化するために、人に通常用いられる量で発現する医薬品の有害かつ意図しない反応」をいう。ただし、人に通常用いられる量を超えて医薬品を使用して有害かつ意図しない反応が現れた場合であっても、副作用とはいわない。

2.一般的に、あらゆる物質によってアレルギーが起こる可能性がある。アレルギーは、医薬品の薬理作用とは関係なく起こり得る。

3.内服薬だけでなく、外用薬でもアレルギーを引き起こすことがある。

4.基本的に薬理作用がない添加物であっても、アレルゲンとなり得る。代表例としては、黄色4号(タートラジン)、カゼイン、亜硫酸塩などが知られている。

5.病気などに対する抵抗力が低下している状態の場合は、思わぬアレルギーを生じることがある。体質的・遺伝的な要素もある。

6.口渇は、よくみられる副作用である。眠気や口渇などの比較的多くみられる副作用である。

7.一般用医薬品の場合、副作用の兆候が現れたときには基本的に使用を中止する。

8.一般用医薬品の使用を判断する主体は、一般の生活者である。一般用医薬品の適正な使用を図っていくうえでは、販売時における専門家の関与が特に重要といえる。

9.「多く飲めば早く効く」と考えて、定められた用量を超える量を服用するような場合は、不適切な使用事例といえる。「子どもだから大人用のものを半分にして飲ませればよい」として服用させるような場合も、不適切な使用事例といえる。

10.一般用医薬品にも、習慣性・依存性がある成分を含むもの(例:プロモバレリル尿素)がある。これらの医薬品は、しばしば乱用されることが知られている。

11.登録販売者は、必要以上の大量購入や頻回購入などを試みる不審な購入者に対し、まずは、交番への届け出よりも、積極的に事情を尋ねる、状況によっては販売を差し控えるなどの対応が図られることが望ましい。

12.緩和を図りたい症状が明確である場合には、その症状に合った成分のみが配合された医薬品が選択されることが望ましい。例えば、かぜに伴う熱を下げる目的であれば、かぜ薬よりも解熱鎮痛薬を選択することが望ましい。副作用や相互作用のリスクを減らす観点からも重要である。

13.医療機関で治療を受けている場合には、通常一般用医薬品による対処よりも、その治療が優先されることが望ましい。

14.酒類をよく摂取する者では、体内からアセトアミノフェンなどが速く消失して、十分な薬効が得られなくなることがある。これは、肝臓の代謝機能が高まっていることが多いためである。

15.医薬品と食品の関係では、カフェインを含む医薬品とコーヒーを一緒に服用すると、過剰摂取となる場合がある。ほかに、ビタミンAを含む医薬品とこれを多く含む食品(例:レバー)についても、過剰摂取に注意する必要がある。

16.医薬品の「使用上の注意」において、小児という場合には、15歳未満をいう。また乳児とは1歳未満、幼児とは7歳未満をいう。

季節の変わり目の体調管理

季節の変わり目の体調管理

「木枯らし1号」という言葉を耳にするようになりました。木枯らし1号とは、10月半ばから11月末までの冬型の気圧配置のとき、東京か大阪でその年初めて吹いた北寄りのやや強い風をいいます。本格的な冬到来に備え、これまで以上に体調管理に努めましょう。

体内時計により血圧が上昇してくる時期

私たちの体には、夜になれば自然と眠くなり、朝になると目が覚めるといった体内時計の仕みが備わっています。

体内時計にはこのような1日の周期だけでなく、1年の周期もあります。また、体内時計は血圧の調整にも関わっています。血圧は1日の中で睡眠中に低くなり、起床とともに上昇していきますが、1年の流れでみると、春から夏に下がり、秋から冬に上昇する傾向があります。寒い季節に血圧が上がるのは、熱が外へ逃げないように血管が収縮し、血管に圧がかかるためと考えられています。

血圧上昇は脳卒中のリスクを高めます。日頃から血圧が高い人はもちろん、春や夏は正常値の人でもこれからの季節は血圧が上がる可能性があるので、毎日起床後に血圧を測定するとよいでしょう。ちなみに、家庭で測定する血圧値は、収縮期血圧(上の血圧)135rnmHg末満かつ拡張期血圧(下の血圧)85rnrnHg未満を保つことが卒中の予防になるといわれます。

温度変化をなくしてヒートショックを防止

血圧に関してさらにいえば、これからの季節は「ヒートショック」が起こりやすくなるので注意が必要です。ヒートショックとは、急な渇度変化によって血圧が急上昇したり下降したりして、体が不調をきたすことをいいます。ヒートショックを起こすと、脳卒中や心筋梗寒を招き、最悪の場合、生命に危険が及ぶこともあります。

ヒートショックが最も起こりやすいのは入浴時です。暖かい居間から寒い脱衣所に行って血圧が上がり、湯に入った直後にさらに血圧が上がり、しばらく湯につかっていると血圧が下がる、浴室から寒い脱衣所に出ると再び血圧が上がる。と血圧が大きく変動します。入浴時のヒートショックを防ぐには、前もって脱衣所や浴室を暖めておく、いきなり湯に入るのは避け、手や足などの心から遠い部分からかけ湯をする、湯の温度は40℃程度までにする、などが有効です。

日光を浴びてビタミンDを生成

冬至に向けて、日照時間はどんどん短くなります。また、寒いと戸外で過ごす時間が少なくなりがちです。こうしたことからビタミンD不足が懸念されます。

ビタミンDは体内でカルシウムの吸収を助け、血液中のカルシウムを骨まで運ぶ働きをします。ビタミンDは干しシイタケやしらす干しなどの食品に含まれますが、実は日光を浴びることによっても作られます。

ビタミンD不足が続くと、子どもではくる病、大人では骨粗しょう症のリスクを高めます。冬場であっても努めて戸外に出て、日光を浴びるようにしましょう。

なお、季節の変わり目の体調管理についてわからないことがある場合は、薬剤師に気軽におたずねください。