登録販売者 短文を丸暗記 第2章-3-1 人体の構造と働き 循環器系

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第2章-3-1 人体の構造と働き 循環器系

1.心臓の内部は、上部左右の心房、下部左右の心室の4つの空洞に分かれている。

2.心室には弁があり、拍動と協調して交互に開閉する。血液が確実に一方向に流れるよう、心室には血液を取り込む側と送り出す側にそれぞれ弁があり、拍動と協調して動く。

3.心臓の右側部分(右心房、右心室)は、全身から集まってきた血液を肺へ送り出す。肺でのガス交換が行われた血液は、心臓の左側部分(左心房、左心室)に入り、そこから全身に送り出される。

4.血管壁が収縮すると、血管は細くなる。血管壁の収縮、弛緩は、自律神経系によって制御される。

5.動脈は弾力性があり、圧力がかかっても耐えられる。血管壁にかかる圧力(血圧)は、通常、上腕部の動脈で測定される。

6.心臓が収縮したときの血圧を最大血圧、心臓が弛緩したときの血圧を最小血圧という。

7.静脈の血管壁は、動脈よりも薄い。静脈にかかる圧力は比較的低いため、血管壁は薄くなっている。

8.静脈には、静脈弁が発達している。四肢を通る静脈では、血流が重力の影響を受けやすいため、静脈弁が発達して血液の逆流を防いでいる。

9.消化管壁を通っている毛細血管の大部分は、門脈に集まって肝臓に入る。

10.血漿は、90%以上が水分からなる。アルブミン、グロブリンなどのタンパク質のほか、微量の脂質、糖質、電解質を含む。

11.アルブミンには、血漿成分が血管から組織中に漏れ出るのを防ぐ働きがある。アルブミンには、血液の浸透圧を保持する働きがある。また、ホルモンや医薬品の成分などと複合体を形成して代謝や排泄を受けにくくする。

12.抗体としての役割を担うグロブリンは、免疫グロブリンとも呼ばれる。グロブリンの多くは、免疫反応において、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物を特異的に認識する抗体としての役割を担う。

登録販売者 短文を丸暗記 第2章-2 人体の構造と働き 呼吸器系

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第2章-2 人体の構造と働き 呼吸器系

1.鼻汁にはリゾチームが含まれている。かぜやアレルギーのときなどには、防御反応として大量に鼻汁が分泌されるようになる。

2.咽頭の後壁に扁桃がある。

3.扁桃には、リンパ組織が集まっている。リンパ組織とは、白血球の一種であるリンパ球が密集する組織をいう。

4.喉頭は、発声器としての役割もある。声は、呼気で喉頭上部にある声帯を振動させて発せられる。

5.喉頭の大部分と気管から気管支までの粘膜は、線毛上皮で覆われている。異物は、気道粘膜から分泌される粘液にからめ取られ、線毛上皮の線毛運動によって気道内部から咽頭へ向けて排出される。

6.肺自体には、肺を動かす筋組織がない。肺は、自力で膨らんだり縮んだりしない。横隔膜や肋間筋によって拡張・収縮することで、呼吸運動が行われている。

7.肺胞の壁は非常に薄くできていて、周囲を毛細血管が網のように取り囲んでいる。肺胞は肺内部の気管支の末端であり、ブドウの房のようになっている。

8.肺胞の壁を介して、二酸化炭素と酸素のガス交換が行われる。肺胞気中の二酸化炭素は、呼気に混じって排出される。

登録販売者 短文を丸暗記 第2章-1-2 人体の構造と働き 消化器系

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第2章-1-2 人体の構造と働き 消化器系

1.膵臓は、タンパク質、炭水化物、脂質を消化するすべての酵素の供給を担っている。タンパク質分解酵素(トリプシン)の前駆体であるトリプシノーゲンのほか、デンプンを分解するアミラーゼ、脂質を分解するリパーゼなどを含んでいる。

2.膵臓は、消化腺であるとともに、血糖値を調節するホルモン(インスリンおよびグルカゴン)などを血液中に分泌する内分泌腺でもある。

3.胆嚢は、肝臓で産生された胆汁を濃縮して蓄える器官である。ほかに、十二指腸に内容物が入ってくると収縮して、腸管内に胆汁を送り込む。

4.胆汁に含まれる胆汁酸塩は、脂溶性ビタミンの吸収を助ける。また、脂質の消化を容易にする。

5.腸内に放出された胆汁酸塩の大部分は、小腸で再吸収されて肝臓に戻される(腸肝循環)。

6.胆汁には、古くなった赤血球や過剰なコレステロールを排出する役割がある。

7.胆汁に含まれるビリルビンは、赤血球中のヘモグロビンが分解されて生じた老廃物である。老廃物であるビリルビンは、腸管内に排出される。腸内細菌によって代謝されて、糞便を茶褐色にする色素となる。

8.小腸で吸収されたブドウ糖は、肝臓に運ばれてグリコーゲンとして蓄えられる。蓄えられたグリコーゲンは、血糖値が下がったときなど、必要に応じてブドウ糖に分解されて血液中に放出される。

9.肝臓は脂溶性ビタミンであるビタミンA、Dなどのほか、水溶性ビタミンであるビタミンB6、B12などの貯蔵臓器でもある。

10.アルコールは肝臓に運ばれて一度アセトアルデヒドに代謝されたのち、さらに代謝されて酢酸となる。

11.アンモニアは毒性が強いため、肝臓で弱毒性の尿素に代謝される。

12.ビリルビンが循環血液中に滞留すると、黄疸を生じる。肝機能障害や胆管閉塞などを起こすと、ビリルビンが循環血液中に滞留する。

13.肝臓では、必須アミノ酸以外のアミノ酸を生合成することができる。

14.腸内細菌は、血液凝固や骨へのカルシウム定着に必要なビタミンKを産生している。

15.通常、糞便の成分の大半は水分で、食物の残滓は約5%にすぎない。

16.糞便がS状結腸に溜まった糞便が直腸へ送られてくると、その刺激に反応して便意が起こる。

登録販売者 短文を丸暗記 第2章-1-1 人体の構造と働き 消化器系

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第2章-1-1 人体の構造と働き 消化器系

1.関連する働きをもつ細胞が集まって組織をつくり、複数の組織が組み合わさって、特定の働きをする器官が形成される。

2.歯槽骨の中に埋没する部分を、歯根という。また、歯頚部を境に口腔に露出する部分を歯冠という。

3.歯冠の表面はエナメル質で覆われ、その下には象牙質と呼ばれる組織がある。

4.歯のう蝕が象牙質に達すると、歯がしみたりするようになる。

5.唾液によって、口腔内のpHはほぼ中性に保たれている。

6.喉頭蓋は、反射的に閉じる。これにより、飲食物が喉頭や気管に流入せずに食道へと送られる。

7.嚥下された飲食物は、「重力によって胃に送られる」のではなく、食道の運動によって胃に送られる。

8.胃は、中身が空の状態では扁平に縮んでいる。扁平に縮んでいる胃に内容物が送られると、その刺激に反応して胃壁の平滑筋が弛緩し、容積が拡がる(胃適応性弛緩)。

9.胃は、胃酸のほかペプシノーゲンなどを分泌する。ペプシノーゲンは胃酸によって、タンパク質を消化する酵素であるペプシンとなる。

10.胃粘液に含まれる成分は、小腸におけるビタミンB12の吸収に重要な役割を果たしている。

11.胃内容物の滞留時間は、脂質分の多い食品の場合には比較的長く、炭水化物主体の食品の場合には比較的短い。

12.小腸のうち十二指腸に続く部分の、おおむね上部40%が空腸、残り約60%が回腸である。

13.小腸(十二指腸の上部を除く)の内壁には、絨毛(柔突起)に覆われている輪状のひだがある。その絨毛を構成する細胞の表面には、微絨毛が密生している。

14.リポタンパク質の一種である乳状脂粒は、カイロミクロンである。

15.脂質の消化管吸収の際、脂溶性ビタミンが一緒に取り込まれる。

16.膵液は、弱アルカリ性である。膵液は、胃で酸性となった内容物を中和するのに重要である。

登録販売者 短文を丸暗記 第1章-4 薬害の歴史

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第1章-4 薬害の歴史

1.サリドマイド訴訟とは、サリドマイドが配合された催眠鎮痛剤などを妊婦が使用したことにより、出生児に先天異常が発生したことに対する損害賠償訴訟である。

2.サリドマイド訴訟では、国および製薬企業が被告として提訴され、和解が成立した。

3.サリドマイド製剤については、一般用医薬品として販売されていた製品もあった。スモン訴訟におけるキノホルム製剤についても、同様である。

4.サリドマイドのR体は催眠鎮痛作用、S体は血管新生を妨げる作用を示す。

5.R体のサリドマイドを分離して製剤化しても、催奇形性は避けられない。サリドマイドのR体とS体は体内で相互に転換するため、催奇形性は避けられない。

6.サリドマイドによる薬害事件は、日本のみでなく世界的にも問題となったため、WHO加盟各国における副作用情報の収集体制の整備の契機となった。

7.スモン訴訟とは、整腸剤として販売されていたキノホルム製剤を使用したことにより、亜急性脊髄視神経症(スモン)である。

8、スモンの症状として、初期には腹部の膨満感から激しい腹痛を伴う下痢を生じる。初期症状ののち、次第に下半身の痺れや脱力、歩行困難などが現れる。麻痺は上半身にも拡がる場合があり、ときに視覚障害から失明に至ることもある。

9.サリドマイド訴訟、スモン訴訟を契機として、医薬品副作用被害救済制度が創設された。これは、医薬品の副作用による健康被害の迅速な救済を図るためである。

10.HIV訴訟では国および製薬企業が被告として提訴され、和解が成立した。

11.HIV訴訟とは、HIVが混入した原料血漿から製造された血液凝固因子製剤により、血友病患者が、HIVに感染したことに対する損害賠償訴訟である。

12.CJD訴訟とは、脳外科手術などに用いられていたヒト乾燥硬膜を介してCJD罹患したことに対する損害賠償訴訟である。

13.CJDは、タンパク質の一種であるプリオンが原因とされる。

14.CJDは、胃痛、胸やけなどが現れ、次第に認知症に類似した症状が現れ、死に至る重篤な神経難病である。

15.HIVやCJDの感染被害が多発したことにかんがみ、生物由来製品による感染等被害救済制度である。

16.登録販売者は、薬害事件の歴史を理解しておくことが望ましい。登録販売者は、医薬品の副作用などによる健康被害の拡大防止に関して、医薬品の情報提供、副作用報告などを通じ、その責務の一端を担っている。

冷えの改善

冷えの改善

寒くなるこの季節、『冷え』でお悩みの方は多くいらっしゃることと思います。「体温を測ってみても特別低いわけではないけれど、何となく体が冷たい」これが『冷え』の状態です。手足が冷たい、寝る時に寒くて靴下が欠かせない、肩凝りになりやすい、お腹が冷たいなどが典型的な症状です。冷え性は女性に多いですが、冷えを自覚していない『隠れ冷え性』の人や、最近では男性にも冷え性の人が増えているようです。

冷え性とは

冷え性は血行不良が原因で起こる症状です。血行不良の原因は様々考えられますが、温かい血液が毛細血管まで行き渡らないため手先や足先に冷えとして感じます。

冷え性がなぜ女性に多いのかというと、女性ホルモンによる影響や、筋肉量が少なく脂肪が多いという身体的特徴によるもののほか、薄着や締めつけといったファッションも影響しています。女性は周期的に女性ホルモンが複雑に変化するため、自律神経がバランスを崩しやすく、特に卵胞ホルモンの分泌が盛んな月経開始から排卵期までの低温期は冷えも悪化する傾向にあります。また、男性に比べて熱を作り出す筋肉量が少ない上、脂肪には冷えやすくいったん冷えると温まりにくいという特徴があり、どうしても体が冷えやすい状況にあるのです。

男性の冷え

男性の冷えは運動不足による筋力の低下や、ストレスによる自律神経の乱れが原因になっていることが多く、不規則な生活や食生活の乱れなども重なっている場合が多いようです。

お風呂に入って冷えの改善!

冷え性改善には、身体の外側からと内側からの両方の温めが効果的です。

外側から温めるにはお風呂がおすすめです。シャワーだけで済ませてしまっては身体を温めることはできません。しかし熱すぎるお湯では交感神経を刺激し血管を収縮させるので身体の表面しか温まりません。副交感神経を刺激し、血管を広げて血行が良くなるぬるめのお湯に20~30分ゆっくり入るようにしましょう。

温め効果のある入浴剤を使うとさらにリラックス感も得られます。より温浴効果が高まる入浴剤には、肌に浸透して血行を良くする炭酸ガスの入ったものや、身体を温める生薬成分であるセンキュウ配合のものがあります。また、みかんなどの皮にも、身体を温める効果があるので代用できます。かんきつ類の皮を使う場合には、よく乾燥させてからお風呂に入れてください。

お風呂から上がったあとは、すぐに靴下を履くなど温まった身体を冷やさないようにしてくださいね。

各部位の冷えの改善!

首・手首・足首といった“首”のつく部位を温めると全身がぽかぽか温まります。この3か所は皮膚が薄く冷えやすい部分です。

首には心臓から脳へつながる大事な太い血管があります。首を温めることで、この血管を通る血液が温められ、冷えからくる肩凝りや頭痛にも効果があります。

手首・足首は太い血管から細い毛細血管へ変わるところですので、ここを温める事で手足の先まで温まった血液が行き渡ります。また足先の冷えには、保温性のある靴下やタイツを利用するのも良いでしょう。しかし引き締め効果の強い靴下やタイツは、血液の流れを悪くし、さらに冷えを悪化させる原因となるので避けましょう。

お腹をあたためて冷えの改善!

最近、手足は冷えていないけれど、内臓が冷えているという『隠れ冷え症』の人が増えています。本来37~38度あるべき内臓の温度が35度台と低くなっている状態です。内臓の血流が悪いぶん体の表面に血流が集中するので、手足は温かくそのため冷えに気がつきません。知らないうちに内臓の不調を悪化させて胃腸の調子をくずしたり、疲れやすい、免疫力が落ちるといった様々な不調が生じてきます。

『隠れ冷え症』の人は、お腹を効果的に温めましょう。カイロや湯たんぽを下腹部にあてることで副交感神経を刺激し、内臓を温める事が出来ます。ただしお腹は低温やけどを起こしやすいので十分注意をしてください。また腹巻も効果的です。最近では様々な腹巻きが出ていますので、お気に入りのデザインを選ぶのも楽しいですね。

身体の内側から冷えの改善!

内側から身体を温めるには、飲食について考える必要があります。私たちは食べ物から熱やエネルギーを産生し、体温を維持していますのでしっかり食事を摂ることはとても大切です。そして食事を効率よくエネルギーに変えるには亜鉛やセレン、鉄、マグネシウムなどのミネラルやビタミンの存在が欠かせません。

ビタミンCには鉄の吸収を良くし、毛細血管の機能を保つという働きがあり、ビタミンEには血行を良くする働きがあります。これらのミネラルやビタミンは体内で食べ物からエネルギーを産生する促進剤のような働きをします。インスタント食品やレトルト食品ばかりの食事では脂肪や塩分、糖分などは過剰になりますが、ビタミンやミネラルは不足しがちです。ミネラルやビタミンがなかなか摂れない場合にはサプリメントの活用も便利です。 また、食事制限によるダイエットでは熱のもととなる栄養素が不足してしまいますので、過度な食事制限は控えましょう。

食べ物で冷えの改善!

食べ物には身体を冷やすものと温めるものがあります。冷え性の人は冷たいものはなるべく摂らないようにすることと同時に、身体の内部から温める作用のある食材を摂ることも効果的です。

寒い季節に旬をむかえるものや、寒い地方で採れるものには身体を温める効果のあるものが多く、代表的なものにショウガやにんにく、ねぎ、ごぼうなどがあります。ショウガの辛み成分ジンゲロール・ショウガオール・ジンゲロンには血行を促進する作用や体を温める働きがあります。ほうじ茶や紅茶にも身体を温める効果がありますので、すりおろしたショウガを加えて飲むと効果倍増です。手軽なインスタントタイプのショウガ湯もおすすめです。

またトウガラシ成分のカプサイシンには血流を良くして体温を上昇させる働きがあります。高い発汗作用もありますので、この季節にはキムチやチゲ鍋を食べると良いですね。

トマトやきゅうりなどの夏野菜や生野菜は水分が多く身体を冷やす作用がありますので、炒めたり蒸すなど熱を加えて食べると良いでしょう。またタバコは急激に血管を収縮させ血流を悪くしますので冷え性の人には大敵です。

漢方薬について

冷えには漢方薬がとても向いています。その成分である生薬の一部をご紹介しましょう。

血流を良くし、身体を温める作用の大きいショウガは、漢方では生姜(しょうきょう)と呼び、代謝を上げる効果もあります。香辛料として用いられる「シナモン」は桂皮(けいひ)と呼び、桂の樹皮で独特の香りと甘辛い味を持ちます。身体の冷えを取り除き血液の循環を良くする効果があります。また胃腸の働きを助ける作用もありますので、食欲不振や胃のもたれなどにも効果があります。香辛料の「クローブ」も生薬では丁子(ちょうじ)といい、身体を温め血行を促進する効果と胃液の分泌を高め消化機能を良くする働きもあります。地黄(じおう)はアカヤジオウという植物の根です。血行促進作用や血行改善の他、ホルモン分泌を整える作用があります。芍薬(しゃくやく)は美しく大きな花を咲かせる芍薬の根です。芍薬には血流を促進する作用があるため、生理痛や月経不順等の婦人科系の疾患に用いられることの多い生薬です。痛みを和らげたり、緊張を緩和する効果もあるので、肩凝りなどにも用いられます。附子(ぶし)はトリカブトの根です。水分の代謝を高め、水分の偏りをなくすことで手足の冷えを改善します。トリカブトというと猛毒のイメージがありますが、古くから漢方薬として広く使われており、薬には適正な量が入っていますので安心して使用できます。

冷えのタイプ別漢方の選び方

この生薬を様々な組合せで配合している薬が漢方薬です。同じ冷えでも体質や症状によって選ぶ薬が異なります。

顔色は比較的良く、がっちりして、声に力があり、脈や腹の緊張がよいタイプの人は血液がうっ滯するため、手足に血流が巡らず冷えてきますので、血の巡りを良くする桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)や温経湯(うんけいとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を選びます。顔色不良で、痩せ形で、力乏しく、いつも横になっていたいタイプの人はエネルギー不足によって熱の産生が低下して体全体が冷えていますので、熱や血を作る働きを補い身体を温める八味地黄丸(はちみじおうがん)や人参湯(にんじんとう)を選ぶと良いでしょう。

むくみなど身体の水分量が多い場合には、水分の多い部分に冷えが出ますので当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)や桂枝加苓朮附湯(けいしかりょうじゅつぶとう)で水分代謝を良くします。

漢方薬は食前や食間の服用で吸収が良くなり、より効果が期待できます。冷えで飲む場合には粉薬はそのまま飲むよりも、お湯で溶かして香りとともにゆっくり飲むと、ぽかぽかと温まってきます。

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